この建物は瀬戸内海の島の一つである宮島の門前町にあった町屋です。建てられたのは18世紀末ごろで、二階の出窓の出格子やその下の板庇(ひさし)にその時代の特徴が見られ、屋根は勾配が緩く軒の出が深くなっています。
 また、土地の狭い宮島では側壁を背中合わせに作るため、妻側の屋根の突き出しがほとんどありません。奥の座敷は明治初年に建てられた別の建物を古い建物の中にはめ込んでおり、材料を運ぶのも大変だった島の事情をよく示しています。
 館内には初期伊万里から初期色絵(古九谷様式)・柿右衛門様式、鍋島様式等の名品が揃い、古伊万里の世界を一望することができます。

展示案内


色絵薔薇水仙文大皿
伊万里・鍋島様式

『伊万里の技 -鍋島の技』

期間:2/8(水)~4/17(月)

 今からちょうど400年前に肥前・有田の地で誕生した伊万里焼。その中でも「鍋島」は、別格の品でした。肥前・佐賀藩主である鍋島家が直々に経営していた窯によって生産された鍋島の品々は、すべて将軍をはじめ大名や公家へ献上するための品でした。それゆえ採算度外視で作られた鍋島の器は、最高の技術と職人たちによって生み出されました。美しく洗練されたデザインは“日本磁器の最高峰”と呼ぶにふさわしいものばかりです。
 この度は、当館所蔵の古伊万里コレクションから鍋島を一堂にご紹介するとともに、その技術を現在に伝える今泉今右衛門の作品も合わせてご紹介します。




色絵芥子文皿
伊万里・鍋島様式
色絵吹墨蘭文飾皿
13代今泉今右衛門
色絵吹墨草花更紗文花瓶
13代今泉今右衛門