この建物は瀬戸内海の島の一つである宮島の門前町にあった町屋です。建てられたのは18世紀末ごろで、二階の出窓の出格子やその下の板庇(ひさし)にその時代の特徴が見られ、屋根は勾配が緩く軒の出が深くなっています。
 また、土地の狭い宮島では側壁を背中合わせに作るため、妻側の屋根の突き出しがほとんどありません。奥の座敷は明治初年に建てられた別の建物を古い建物の中にはめ込んでおり、材料を運ぶのも大変だった島の事情をよく示しています。
 館内には初期伊万里から初期色絵(古九谷様式)・柿右衛門様式、鍋島様式等の名品が揃い、古伊万里の世界を一望することができます。





展示案内

「古伊万里を彩る吉祥文様」

2024年11月27日(水)~ 2025年1月27日(月)

 チラシ(おもてうら

 古伊万里には、吉祥文様と呼ばれるおめでたい文様が描かれた作品が多くあり、江戸時代に生きた人たちの色々な願いが器に込められています。また、吉祥文様と一口に言っても様々な文様があります、長寿の願いが込められた鶴や、邪気を追い払う龍、漢字の「壽」や「福」と書かれたお碗や瓶、「栄える」という意味が込められた栄螺の形をした香炉まで。
 本展では、古伊万里の作品を中心に、当時の人々がおめでたいと願いを込めた文様を紹介します。









「色絵桜花鷲文大皿」 元禄様式 18世紀



関連イベント

お正月企画 陶磁器ポストカードプレゼント

 所蔵品展Ⅳ「古伊万里を彩る吉祥文様」にちなみ、年始の2日・3日限定で、吉祥文様が描かれた陶磁器のポストカードをご来館の皆さまへプレゼントします。

▽日時▽
令和7年1月2日(木)、3日(金)

▽場所▽
松濤園受付

▽対  象▽
来館者全員