この建物は瀬戸内海の島の一つである宮島の門前町にあった町屋です。建てられたのは18世紀末ごろで、二階の出窓の出格子やその下の板庇(ひさし)にその時代の特徴が見られ、屋根は勾配が緩く軒の出が深くなっています。
 また、土地の狭い宮島では側壁を背中合わせに作るため、妻側の屋根の突き出しがほとんどありません。奥の座敷は明治初年に建てられた別の建物を古い建物の中にはめ込んでおり、材料を運ぶのも大変だった島の事情をよく示しています。
 館内には初期伊万里から初期色絵(古九谷様式)・柿右衛門様式、鍋島様式等の名品が揃い、古伊万里の世界を一望することができます。





展示案内







「色絵牡丹寿字文皿」(元禄様式)1700-30年代

「色彩の華 柿右衛門と伊万里金襴手」

2021年11月25日(木)~2022年1月24日(月)

 江戸時代に初の国産磁器として伊万里焼は誕生。時代の需要に応えてさまざまな様式を展開しました。1670-90年代には欧州各地を魅了した乳白色の素地に明るい赤を基調とした柿右衛門様式が誕生します。そして元禄年間(1688-1704)には、裕福になった町人の好みや当時欧州での流行を取り入れ、金で装飾された金襴手様式が誕生します。
 本展では、17世紀後半から18世紀前半にかけて日本国内のみならず海外の王侯貴族まで魅了した伊万里の色彩に着目し。あわせて、さまざまな願いが込められた吉祥文様の紹介をとおし、一日でも早く安らかな日常を取り戻せるよう、描かれた文様に願いを込め展示します。

チラシ(おもてうら