この建物は瀬戸内海の島の一つである宮島の門前町にあった町屋です。建てられたのは18世紀末ごろで、二階の出窓の出格子やその下の板庇(ひさし)にその時代の特徴が見られ、屋根は勾配が緩く軒の出が深くなっています。
 また、土地の狭い宮島では側壁を背中合わせに作るため、妻側の屋根の突き出しがほとんどありません。奥の座敷は明治初年に建てられた別の建物を古い建物の中にはめ込んでおり、材料を運ぶのも大変だった島の事情をよく示しています。
 館内には初期伊万里から初期色絵(古九谷様式)・柿右衛門様式、鍋島様式等の名品が揃い、古伊万里の世界を一望することができます。





展示案内






「染付山水文大皿」(初期伊万里)1630-40年代


「染付花盆唐草文手付水注」(延宝様式)1660-80年代

「古伊万里―磁器誕生から150年の変遷―」

2021年9月8日(水)~11月23日(火・祝)  2021年10月1日(金)~11月23日(火・祝)

 江戸時代前期に日本で初めて焼かれた磁器である古伊万里は、遠くヨーロッパまで運ばれ人気を博しました。九州・有田で1610年代に誕生し、技術を向上させ、めまぐるしく様式を変化した伊万里焼は、わずか数十年で世界の磁器市場の花形となります。その誕生から150年の発展の様子を、松濤園古伊万里コレクション約500点の中から厳選し紹介します。
 あわせて「美濃の茶陶 乙な美」を併設します。伊万里焼の目指した古染付のモデルともなったといわれる桃山茶陶の美濃焼。古田織部の登場でそれまで「甲」とされていた中国磁器のまるい端正な形から、左右対称ではない、あえてゆがませた形のやきものが誕生するなど、「乙」をめざしたやきもの革命が起きました。本展では桃山時代の美濃焼と、現在活躍する美濃を代表する作家たちを紹介します。

チラシ(おもてうら