三之瀬御本陣芸術文化館さんのせごほんじんげいじゅつぶんかかん(須田国太郎常設展示館)


三之瀬御本陣芸術文化館は、独立美術協会の重鎮として活躍した須田国太郎の作品を中心に、日本近現代の芸術家の作品を展示しています。
また建物は、江戸時代に対馬藩一行など多くの要人が宿泊所として使用した歴史と趣きのある「本陣」の外観を復元したものです。




展示案内

「須田国太郎-芸術家の眼-」

 2023年4月19日(水)~ 6月12日(月)

  チラシ(おもてうら

 京都出身の洋画家、須田国太郎(1891-1961)は、油絵だけでなく、墨画や能の謡(うたい)、陶芸などさまざまな芸術に目を向け、作品を制作しています。本展では、油彩画作品をはじめ、能のスケッチや陶器など、須田の多様な作品を紹介します。
 須田は19歳頃から独学で油絵を描きはじめます。その後、京都帝国大学(現・京都大学)で美学・美術史を専攻し、関西美術院ではデッサンを学びました。28歳でスペインを拠点に4年間留学。帰国後は美術史の講師をしながら絵の制作を続け、1932(昭和7)年、41歳の時に開いた初個展を機に画壇デビューを果たし、本格的に画家としての道を歩み出しました。
 また須田は、独学で油絵を描きはじめたのと同時期に能(金剛流)の謡を習いはじめ、晩年まで続けています。能楽堂に通って能のスケッチもしており、その一瞬の動きを素早くとらえました。ほかにも、陶器の絵付けや手びねりでの作陶も行い、自身が使用する筆立なども制作しています。京都では1947(昭和22)年に、陶芸家の宇野三吾を中心とした前衛的な陶芸家集団「四耕會」が発足していますが、宇野と交遊のあった須田は、その顧問をつとめました。
 当館では、須田の愛用していた画材や、精巧な造形に魅了され収集したグリコのおもちゃ(1949年~1961年頃)コレクションも公開しています。本展を通して、須田が見つめた芸術の世界をお楽しみください。








須田国太郎 「紅薔薇」 1942年 油彩・キャンバス



須田国太郎 絵付け皿「巻貝」 陶器



須田が収集したグリコのおもちゃ 1953-57年
左「レコードプレーヤー」 右「カッパ」


関連イベント








姫駕籠

姫駕籠 姫駕籠 姫駕籠
姫駕籠


美術作品の掲載には著作権保持者の承諾が必要です。掲載されている作品を無断で使用することはできません。