三之瀬御本陣芸術文化館さんのせごほんじんげいじゅつぶんかかん(須田国太郎常設展示館)

三之瀬御本陣芸術文化館は、独立美術協会の重鎮として活躍した須田国太郎の作品を中心に、日本近現代の芸術家の作品を展示しています。
また建物は、江戸時代に対馬藩一行など多くの要人が宿泊所として使用した歴史と趣きのある「本陣」の外観を復元したものです。



展示案内

「静物画の魅力 モノへのまなざし」

2026年3月13日(金)~ 5月16日(土)

  チラシ(おもてうら


 本展では、所蔵作品の中から近現代の日本の画家たちによる静物画を取り上げ、画家それぞれのまなざしが映し出す静物画の魅力に迫ります。
 静物画とは、野菜や果物、花、器、楽器、日用品、コレクション品など、動かないモノを配置して描いた絵画を指します。動かない対象だからこそ、画家はじっくりと向き合い、形のあり方や光の移ろい、色の重なり、質感の違い、物同士の距離が生む緊張や調和を丹念に探りながら、そこに自身の感性や構成の意図を反映させてきました。また、花が開き、果物が熟し、やがて萎れていくように、静かに変化する“生”の姿は、画家にとって時間の流れや生と死の気配を感じ取る契機ともなります。そうした感覚が作品へと昇華されることで、描かれたモノは画家の手によって特別な存在へと変わり、鑑賞者は思いがけない美に引き留められ、想像力をかき立てられるのです。
 静物画の歴史をたどると、その源流は西洋絵画にあり、古くは日用品などが装飾または宗教的・実用的意味をもって壁画などに描かれました。中世には宗教画の一部として花や果物が描かれ、静物画が独立したジャンルとして大きく発展したのは17世紀オランダです。18~19世紀には印象派の影響で光と色彩表現が重視され、20世紀以降は抽象表現の広がりとともに、静物画も自由な造形の場として多様な展開を見せました。静物画は「モノを描く」ことにとどまらず、「モノをどう見るか」という視点を通して、時代ごとに多様な表現を生み出してきたのです。
 本展では、こうした西洋絵画の流れを受けつつ、20世紀以降の日本で独自の表現を追求した画家たちの静物画を中心に、同時代の日本画による静物作品もあわせて紹介します。この機会に、奥深い静物画の魅力に触れてみませんか。


森田恒友 「野菜帖」 1933年 水彩・紙


池田栄廣 「コレクション 」 1985年 紙本彩色



森本草介 「微光」 1982年 油彩・キャンバス



南薫造 「石膏像と花」 制作年不詳 油彩・キャンバス



安井曾太郎 「雉子」 1933年 油彩・キャンバス



須田国太郎 「静物(蔬菜)」 1940年 油彩・キャンバス



鳥海青児 「かぼちゃと茶碗」 1959-62年 油彩・キャンバス





姫駕籠

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