三之瀬御本陣芸術文化館さんのせごほんじんげいじゅつぶんかかん(須田国太郎常設展示館)


 三之瀬御本陣芸術文化館は、独立美術協会の重鎮として活躍した須田国太郎の作品、また1920年代からの日本美術の作家の作品を展示しています。 また建物は、江戸時代に対馬藩一行が宿泊所として使用した歴史と趣きのある「本陣」の外観を復元したものです。



展示案内

所蔵品展Ⅲ「旅する画家たち」

 2021年12月2日(木)~2022年2月14日(月)

 古今問わず、画家たちは画題の探求や新境地の開拓を目的とし、国内外さまざまな場所を旅してその景色を描いています。そして旅先の自然や文化との出会いから、彼らは感動や発見、学びを得て、自らの作品に昇華させていきました。本展では、近代洋画家たちが外国や国内を旅して描いた風景画を紹介します。
 1900年代、日本の洋画家たちの多くは、当時新しい芸術活動の中心地となったフランスに憧れを抱きました。
 その中の一人である佐伯祐三は、1923(大正12)年に初めて渡欧。フランスの情景を愛し、パリの街角を激しい筆致で描きました。三岸節子は63歳頃からフランスに居を構え、たまにヨーロッパを旅しては出会った景色を情熱的で重厚な絵に仕上げています。
 独特のマチエールで知られる鳥海青児は、スペインやアルジェリアなど世界中を旅し、その観察眼で旅先の特徴や風情を見事に表現しました。1919(大正8)年スペインのマドリードに遊学した須田国太郎は、西洋絵画の研究のかたわらヨーロッパ各地を巡り、旅先で心惹かれる風景に出会うと筆を揮いました。
 そして彼らは皆、外国のみならず日本の風景も絵にしました。鳥海は段々畑をモチーフに何度も描き、欧州とは異なる日本の風土を捉えています。旅好きで日本各地に出向いた須田は、京都近県の山間や家並みを描いた他、瀬戸内地方にも幾度となく足を運び、広島の風景も絵にしました。
 須田と親睦の深かった小林和作は、尾道を拠点に活動した画家です。二人の交友は1934(昭和9)年、同時期に独立美術協会の会員になったことから始まり、須田が亡くなるまで続きました。須田が瀬戸内地方を訪れた際には度々小林の元へも訪問しています。須田と同様に日本各地を写生して回った小林和作が、豊麗な色彩で描いた風景画もあわせて紹介します。
 自由に旅行することが難しくなっている昨今、画家たちがさまざまな場所に思いを馳せて描いた風景画を鑑賞しながら、美術館で旅気分を味わってみませんか。


チラシ(おもてうら


小林和作「尾道風景」 制作年不詳 キャンバス・油彩



須田国太郎「モヘンテ」 1922年 キャンバス・油彩



菅野圭介「葉山あぶずり海岸」 1961年 キャンバス・油彩



姫駕籠

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