江戸時代、朝鮮通信使の来日に際し、下蒲刈島が藩の接待所・玄関口として大歓迎をした記録が多く残されています。なかでも「安芸蒲刈御馳走一番」といわれたほどの歓待ぶりで、往時の記録をもとに全国から集めた食材を使っての豪華な膳を忠実に復元した展示は圧巻です。
 この資料館は明治中頃に建てられた富山県砺波地方の代表的な商家造りである「有川邸」を移築したもので、石置き屋根に豪壮な井桁組みを持つ重厚な建物です。
 このほか本陣とその付近を復元し、通信使の行列人形を配したジオラマ模型や、当時の通信使を再現した等身大の人形、さらに精密に再現された 1/ 10の朝鮮通信使船の模型や全国から集めた朝鮮通信使に関連した「土人形」「張子人形」、通信使行列図や船団図など、往時をしのぶ資料を多数展示し、興味深く見学することができます。





展示案内

「朝鮮通信使とおもてなし」

 2025年1月29日(水)~ 4月7日(月)

 チラシ(おもてうら

 朝鮮通信使の来日が決まると、日本の各地に接待所が設けられ、接待を命じられた各藩は失礼の無いよう、盛大に通信使をもてなしました。ここ下蒲刈島は広島藩の接待所として定められ、藩を挙げて朝鮮通信使の饗応をしました。広島藩では、毎回通信使が来るたびに宿舎を新築同様に建て替え、桟橋も新造しお出迎えしていました。
 本展では、当館所蔵資料を中心に、朝鮮通信使をもてなした各藩の様子をご紹介します。








「祝言膳部次第」 寛永5年(1628) 紙本著色 1巻


イベント






   
蒲刈本陣と通信使行列の模型   三汁十五菜   朝鮮通信使船模型